まろやかすぎる?飲みやすさ。
この味わいは、ビオディナミだからです。
大西洋が近いため湿気の多いボルドーの地でビオディナミを行うのは大変な苦労があります。このワイナリーで聞いた話では、ボルドーでビオディナミを行っているワイナリーはたった7軒しかないそうです。
シャトー・ローバリットでは、1965年からビオロジック栽培を始めているという、近年流行の自然はワインの先駆者。2002年からは完全にビオディナミに切り替えています。
| 産 地 : | フランス ボルドー地方 |
| A O C : | ボルドー |
| 収 穫 年 : | 2005年 |
| 造 り 手 : | シャトー・ローバリット |
| タ イ プ : | 辛口、赤ワイン |
| 葡萄品種: | カベルネ・ソーヴィニヨン 50%、メルロー 50% |
| 土壌: | 粘土石灰質または石灰質むき出しの土壌。場所により珪藻土壌も混在。 |
ボルドーからおよそ45km南方にあるこのシャトーは、1780年から同じ家系で、ブドウ栽培を行っています。 当時は、ボルドー地区で全くと言ってよいほど行われていなかった、ビオロジックにてブドウ栽培を1965年から始めています。2002年からはフロリアン・シモノー氏が、25haの自社畑全てをビオディナミ栽培に切り替え、さらに自然にやさしい、ブドウ栽培を行っています(エコセール認証済み)。
ところで、「ビオディナミ」というのは通常の有機栽培よりさらに進んだ農法のことです。農薬を使わないだけなら単なるビオロジックですが、ビオディナミでは月や天体の運行を農作業に結び付けています。そのカレンダーがこちら。
例えば収穫は「果実の日」にしか実施してはいけないとか、「花の日」には何をしなくてはならないとか、細かいルールが決められています。
しかしなんといっても、ビオディナミ最大の特徴は、「プレパラシオン」と呼ばれる調剤を畑に撒くことです。牛の角に牛の糞を詰め、そのまま土中に半年ほど寝かせたものや、牛の糞に水晶を混ぜたものとか、10種類弱のプレパラシオンが存在しますが、シモノー氏は自分でプレパラシオンを造っていました。(一般には、自分で造らず、他のビオディナミ生産者から購入する人が多いそうです。)
シモノー氏は言います。「収量を抑え、健全で非常に濃縮感のあるブドウをまず得るのがとにかく大切」と。氏の造るワインは、果実味が非常にピュアで、飲んでいて全く飽きのこない、とても飲みやすいワインに仕上がっています。
アルコール発酵は30℃以下の低温で行い、ピュアな果実味を壊さないように気をつけます。このキュベは果実味を活かすため樽による熟成を行わず、コンクリートタンクで熟成させました。
18世紀から建つ醸造所は昔から棲み着いている天然酵母がいるため、建替えないそうです。
【テイスティング・ノート】
とにかくピュアなカシス(黒すぐり)等の果実香が前面に出ています。
甘草、上質の生胡椒のようなスパイシーな香りに、茶葉、シガー、コーヒー、燻製のようなスモーキな香りも感じられます。
口に含むと、果実味の多さとふくよかさに感心しますが、果実味だけを主張したスタイルではなく、あくまでスタイリッシュなワイン。
バランスがよく、味わいの後半に出てくるタンニンがとてもまろやか。完成度が高いワインです。
