■ワインと料理の相性
「ワインと料理のマリアージュ」という言葉はよく耳にします。マリアージュというのは、フランス語で「結婚」の意味。ワインと料理がぴったりの相性を見せた時に、結婚に例えてこういう表現がされます。実際、マリアージュが見事にはまった時の美味しさは感動ものです。
しかし、最近考えます。もしかして、そんなに無理してマリアージュとか考えなくてもよいのでは、と。
なぜなら、我々はビールや日本酒を飲む時に、そんな難しいことを考えていないからです。「ううむ、平目のエンガワにはやはり十四代を合わせるに限るな」とか、「夏とくれば、うなぎにエビス。しかも、うなぎは浜名湖産に限る」とか、そんなこと言う人を、見たことがありません。
が、ワインの世界では、もっと細かいことを、ブツブツ呟きながら食事している人があまりに多いのです。不思議です。
たぶん、ワインはまだ、南蛮渡来の舶来品なのです。得体が知れないから、マニュアルどおりに料理を合わせてみようという飲み方になってしまうのだと思います。でも、そろそろ、そういう飲み方は卒業してもよい頃ではないでしょうか? 実際、よほどのことがない限り、ワインはどんな食事にも合わせることができます。普通に和食に合わせても合うし、魚を赤ワインに合わせてもOKです。
もちろん、どうしても合わない食材というのはあります。例えば、赤ワインと塩辛。もしくは白ワインと海草類(ひじきの煮物とか)。生臭さが強調されて、気持ち悪くなります。でも、こういうのは極端な例です。塩辛が食べたかったら、日本酒を飲めばよいのです。無理して変なものを合わせる必要はありません。
ちなみに、味噌汁を飲みながらワインを飲むというのもアリだと思います。私は以前やりましたが、あまり違和感を感じませんでした。要は、細かいマニュアルにとらわれずに、普段の食卓の中にワインを取り入れていただきたいのです。その内、新しいマリアージュの発見があるかもしれません。
